シンポジウム4 Ⅰ.講演セッション 講演4

Hepatic Cockpit

演者:
矢野 博明(筑波大学システム情報系)

[抄録]
我々は,医学生や研修医のための肝臓手術手技学習用シミュレータ Hepatic Cockpitを筑波大学消化器外科と共同で開発を進めている.Hepatic Cockpitのユーザは肝臓手術シミュレータソフトウエアLiversim内で定義されたバーチャルな肝臓を自身の自由な視点位置から観察することができ,肝臓右葉を素手で把持・操作し,超音波メスのモックアップを使って任意の部位について3次元的な切除動作を繰り返し練習することが可能である.裸眼立体視ディスプレイによる視点移動に対応したクロストークの少ない立体視,肝臓操作時の肝臓の硬さ分布表現や変形操作に伴うバーチャルな肝臓の復元力,超音波メスが肝臓に接触した際の反力提示,切離時の振動提示などの体性感覚フィードバックを備えていることが特徴である.本講演ではHepatic Cockpitのこれまでの変遷と今後の課題について紹介する.

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